第26回例会は、例会では初めての上方落語の会ということで、「世界に通用する落語家」の異名をとる『三代目桂小春團治師匠』に登場いただきました。

小春團治師匠は、世界中を駆け巡る噺家さんで、よもや久留米落語長屋へ来ていただけるとは望外の喜びとなりました次第。感謝&感激!

まず一席目は、師匠の代表的な創作落語の中の一つの『アルカトラズ病院』。
ネタはカタカナ名前ではあるが、内容はちょっと前の日本を描いたもので、マクラの部分でめっちゃ話好きの歯医者さんとか、レントゲンフィルムをお天道さまにかざして「む・む・・?」とか「こ、これは!」とつぶやくお医者さんが出てくるだけで、お客さんは笑いゾーンへ一気に運ばれてしまう有様!
師匠の声・表情・笑顔で お客さんはもはや笑いから逃れられない空間となり、しっかり「アルカトラズ寄席」になってしまいました。
続いての二席目は、いかにも上方落語らしい古典落語の『猿後家』。
商家の奥さまのご機嫌をとり、商売の糸口を取り付けようとする出入りの太兵衛の口調に、大阪商人の姿が見事に再現され聞きごたえのある噺にすっかり浸りました。

仲入り後の三席目は、なんと!師匠の代表作の『冷蔵庫哀詩』。
この一席が聞けただけでも今日のお客さんは果報者・・・?
どの家庭にもある冷蔵庫の中の食材・薬剤(?)が個性豊かに会話するという筋立ての中で、日常性と虚構がない交ぜになりながらも、妙に納得させられて、ついつい笑ってしまうという貴重な一席に気分すっきり!
ところが、冷蔵庫の噺なのに笑いすぎて会場がヒートランドになりました。

「今日は、家に帰って冷蔵庫の中をのぞいて見たくなってきたねー。」と大満足の寄席でした。